HIPHOPうんちくん

おもに米HIPHOPの新譜やアーティストのうんちくなどについてつらつらと執筆するブログです。

アリ・シャヒード・ムハマドさんのありがたいメッセージ

こんにちわ、ブログではお久しぶりです。

「ルーク・ケイジ」というNetflixドラマをご存知ですか?すでに日本語で書かれたいろいろな記事が出回っておりますので、ご存知ない方はぜひ調べてみてください。ちなみに、主人公のルークはよくフーディー(フード)を被っているのですが、「フードを被った黒人男性=怖い、というイメージが、ルーク・ケイジのおかげでかっこいいイメージに払拭された」と語る男性の小話がネット上で話題になっていました。

で、そんな「ルーク・ケイジ」のスコアを手掛けているのは、ア・トライブ・コールド・クエストのメンバーとしても知られるアリ・シャヒード・ムハマド氏と、あのDJプレミアもその手腕をベタ誉めしている新鋭音楽家、エイドリアン・ヤングです。WOOFIN' 誌(Vol.248 / 11月号)の企画で、「ルーク〜」に絡んだアリ・シャヒードさんのインタヴューを取らせて頂く好機に恵まれたのですが、その際に伺った「若者へのメッセージを」という問いに対するアリさんのお答えにグッときたので、ここでその答えの全文をシェアしたいと思います(誌面には、字数の関係で一部カットした文章が掲載されています)。

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(WOOFIN'は若い読者も多くて、10代や20代のファンにもメッセージを頂けますか?という問いに答えて)

この世代はとても特別な年代なんだ。人生で最も充実している時期だよ。色んなところにアクセスできるし、個性を伸ばすこともできる。学校に行って、ホワイトカラーの職に就いて定年退職して…あ、その前に子供ができるかもな…でもそればかりが楽しい人生ってワケじゃない。ちゃんと自分の内側を見て、やりたいことを見極めてくれ。若者ってのは常に周りのヤツらとは違う存在でいようとするものだし、たくさんのパワーがある。そしてネットワーク力も。それはテクノロジーやスマートフォンが辿り着ける場所じゃない。だから、自分が今、生きている時間を大切にして欲しい。愛情と情熱を捧げて、自分の内側にあるものに没頭して欲しい。誰かに嫌な思いをさせられることがあるかもしれないけれど、自分の人生を花開かせるように一生懸命突き進んで欲しい。素晴らしい時間を過ごせると思う。

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昨今はSNSが発達して、私もよく「自分が若い時にSNSが氾濫していなくてよかった…」と思うことがしばしばあります。もしも学生の頃にLINEやTwitterがあったら、絶対に振り回されていたと思う。SNS等で嫌な思いをしている若者がいたら「あなたの価値や人生は、テクノロジーやスマートフォンが辿り着けない場所にある」とアドバイス差し上げたいくらいです(老婆心ですね、完全に)。

アリさんのインタヴューが掲載されたWOOFIN' 誌(Vol.248 / 11月号)は、明日くらいには店頭から無くなってしまうと思うので、もしも興味のある方は店頭に急ぐか、amazonなどでポチっと入手することをオススメします。表紙はジェイデン・スミスくん。私もいろんなアーティストにインタヴューをさせて頂いておりますが、ここまで育ちの良さをオーラにまとったセレブリティはジェイデンが初めてです。っていうか、私が日ごろインタヴューさせて頂くアーティストは、ゲトーな雰囲気の方が多いから余計にクラってしまいました…。

あと、アリさんに「ATCQの新作が噂されてますけど?」と最後に聞いたら、「またそれかよ…」みたいなヴァイブスで「伝説はシールドしたままの状態の方がいい時もあると思う」とのことでした。

 

 では、また何かあればブログにしたためますね。

ごきげんよう。