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HIPHOPうんちくん

おもに米HIPHOPの新譜やアーティストのうんちくなどについてつらつらと執筆するブログです。

アトランタの思い出。

みなさま、ごきげんよう。最初から分かっていたことではありますが、ブログの更新がめっきり滞ってしまいました。不甲斐ないです。

すでに色んなところで書いたり喋ったりしているんですが、先日、ゴールデンウィーク時期にアトランタまで旅行に行って参りました。3月には上海に、4月には出張でフランスに行っていたので、次の海外はどうしてもアメリカ大陸に行きたかったの。海外に行くことが決まると、いつもチェックするサイト。それはSongkick。ココとticketmasterなどをチェックして、滞在期間中にめぼしいライブがないかどうか確認するんです。同時に「そういえば、ビヨンセがツアー日程を発表していたはず!」と思い、スケジュールをチェックしたら、なんと5月1日にアトランタ公演があるではありませんか!これは何かの思し召し、と思って、アトランタ行きを決行した次第なんです。アトランタに行くのは人生二度目。一度目は、大学生のとき。当時はアトランタに知り合いなんぞもいるわけもなく、しかも、米国では未成年扱いだったのでクラブに行くなんてとんでもない!って感じだったんですね。おとなしく、キング牧師の生家や資料館を観て廻るに留まったのを覚えています。でも、そのときにレノックス・モールでデビュー直後のヤング・ジーズィーと遭遇したの。今でもハッキリ覚えています。あと、そこらへんの電柱にマイク・ジョーンズのデビュー・アルバムのポスターがべたべたと貼ってあった。マイク・ジョーンズならびに彼の所属レーベルであったSwisha Houseはヒューストンを拠点としているのですが、こうしたトピックからも、当時のテキサス・シーンの勢力のデカさが伺えるかもしれません(どうかな?)。

ちなみにこのころ。

さて、アトランタ滞在中は、現地に住む日本人フォトグラファーのアキさん

Aki 安希 (@YOJPGIRLAKI) | Twitter

に非常にお世話になりました。クラブに連れて行ってもらうのも、現地のアーティストの元を訪ねるのも、すべてアキさんのコーディネートによるもの。めちゃくちゃ感謝してます。アキさんから伺う話も、本当に一つ一つ貴重なモノばかりで、ずっと興奮しっぱなしでした。

いい話だな〜と思ったのは、NYのアーティストって、成功するとみんなニュージャージーやマイアミ、LAなんかに引っ越しちゃうけど、アトランタのアーティストは、ずっとアトランタに住み続けることが多いみたい。あんなに成功しているヴェテランのアウトキャストの二人も、ずっとアトランタ住まいだそうです。MIGOSは豪邸を建てて住んでいるらしいし、ディアンジェロのバック・シンガーとしても来日したジョイ・ギリアム(グッディ・モブのメンバー、ビッグ・ギップの元奥さん、かつ元ルーシー・パール)も、アトランタに住んでいるっぽい。ディアンジェロと仕事をしているくらいだから、てっきりハリウッドあたりに住んでいるかと思ってた!

でもって、アトランタのクラブやバー、ストリートなどを訪れて感じたことは、とにかくアトランタ産のヒップホップ・チューンしか掛からないこと!もちろん例外はチラホラあるけど、8割強が地元の楽曲って感じでした。NYともLAとも違う、ローカル・シーンのアツさをめちゃくちゃ感じた。もともとアトランタ産ヒップホップは大好物だったけど、さらに虜になりました。

そんなわけで、たった3泊の滞在だったけど、アトランタで聴いて印象的だったバウンシー・チューンを紹介します。

 

Future ”Wicked"

とにもかくにも、フューチャーはよく聴いた!この曲はストリップ・クラブで掛かってたのが位印象的。この間、INSIDE OUTのスタジオにDJイナフ氏が来た時も、DJ LEADさんがこの曲を掛けたら私に「アトランタのストリップ・クラブを思い出すんじゃない?」と話しかけてくれたほど。フックの「wicked(イカれてる)」が「wiggle(プリプリ揺らす)」に聴こえるからかな?

Future "Thought It Was A Drought"

こちらもフューチャーですね。昨年のアルバム『DS2』から。この曲からは、「グッチのサンダルを履いた女」ってラインがややバズったのですが、クラブでもみんなそこのラインを合唱していた!この曲、大好きなんですが東京のクラブでは聴いたことがなかったのでめちゃくちゃ嬉しかったです。

Bankroll Fresh "Trap"

北部のクラブに行った時、サイドMCがバンクロール・フレッシュ(彼は3月4日、アトランタ市内のスタジオ付近にて銃に撃たれ死亡。現場には50発もの薬莢が落ちていたとか…)への追悼シャウトをカマしていたのも印象的でした…。R.I.P…。

 

YFN LUCCI "YFN"

注目の若手、YFN ルッチも地元からの人気が高そうな感じでした!ストリップ・クラブで隣にいた男の子に「この曲、誰の曲か知ってる?YFNだぜ!」と言われたから、「YFN ルッチでしょ!知ってるよ!」とact like you knowスティーズで返してしまった。

Quality Controlチューン、いろいろ

でもって、あとは地元の新鋭レーベル、Quality Control(QC)の勢いが凄かった!もちろん、みんな、QCの事は知ってるし、クラブでもホンマによう掛かってたし、アトランタの地元シーンはQCが牽引しているというイメージでした。アキさんのお陰で私もQCのスタジオに行かせてもらったんですが、入り口も厳重でめっちゃ豪華なスタジオ。MIGOSもOGマコもココでレコーディングしてるのか〜と思うと震えました。ここのレーベルからは、ホセ・グアポ、リッチ・ザ・キッド、ジョニー・シンコなどなど注目株がたくさんいるので、皆さんもチェックしてみて。ジョニー・シンコと話した時に、調子に乗って「QCは日本でも大人気だから、ぜひみんなでツアーしに来て!」と言ってしまったけど、みんなクリミナル・レコード(逮捕歴)もバッチリついてるだろうし、入国は難しそうだよね(笑)。

O.T. Genasis "Cut It"

いやはや、日本でも流行ってると思うけど、これもよく聴いた。ビヨンセまで、ツアーのセットリストに入れ込んでいたのにはびっくり。O.T.ジェナシスってアトランタ生れ、ロングビーチ育ちってことになってるけど、アトランタにいたのはいつ頃なんだろ?

"Cut It" と”Panda"で踊るビヨンセ

Fat Joe, Remy Ma "All The Way Up ft. French Montana, Infared"

アトランタ産チューンで印象に残っているのはコレくらい。

あと、北部のクラブでシャイ・グリージーの曲が掛かっていて(何だったか思い出せない…)、それも盛り上がっていたな〜。

ここには書けないことも諸々あって、本当に素晴らしい滞在でした。地元のHPHOPラジオから流れてくる音も、ことごとくエキサイティングだった。アキさんの車に乗せてもらう以外は、たいていUBERを使っていたんだけど、彼らの車の中でもほぼ100%、地元のHIPHOPラジオが流れていて、マジで四六時中大好きなトラップ・ビートに包まれている生活で最高でした(3日間だけだったけど)。UBER、唯一の例外は帰国する前日の夜中に最後に乗ったライドで、黒人のマダムが運転手だった。掛かっていたのはスムースJAZZのラジオ。「うちの家族はみんな楽器を弾くんだけど、アトランタにはいいジャズ・クラブが無くてね〜」と言っていた。ちなみに、私の滞在中、スナーキー・パピーもアトランタ公演をやっていて、無理をしてでも観にいっておけばよかったな〜と後悔しているところ。

こないだ、ピーウィー・ロングウェイやホセ・グアポらと仕事をしたフランス人DJと話してたんだけど、やはり彼らがスタジオで醸し出すヴァイブスは本気すぎてヤバい、と、みんな、ドラッグを捌いてハスリングするか、ラップして稼ぐかしか方法が無いから、と。スタジオに来て、まずみんなポケットからテーブルの上にガンを出して制作にとりかかるんだって。まあ、日本じゃ関係ないかもしれ無いけど、やはり彼らのそうしたバックグラウンドが染み付いているのがアトランタHIPHOPなんだなあ…と。あと、ストリップクラブのカルチャーね(これについては今度、どこかで喋りたいです><)。

私、早くも、またアトランタに行きたいと思っています。若者たちは、どんどん海外旅行に行った方がいいよ〜。円高のうちに、ぜひ!

そして、コレ以外のアトランタの諸々は次号の『Woofin'』でも書かせてもらっていますので、またお知らせしますね!

最後は、アラサー世代にはたまら無いアトランタ・アンセムでお別れです。

では、また。